建設現場で働く外国人が17万人超って知ってる?多国籍化が20代の武器になる理由

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20代・30代でキャリアに迷っているあなたへ。いま日本の建設現場では、ベトナムやインドネシア出身の仲間と一緒に働く光景が当たり前になりつつあります。「多国籍チームをまとめられる人」は、これからの建設業界でいちばん市場価値が上がる人材のひとつです。その理由を、最新の数字で見ていきましょう。

建設業で働く外国人は、いま何人いるの?

結論から言うと、建設業で働く外国人労働者は17万7,902人。前年から22.7%も増えました(2024年10月末時点。出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)」)。

日本全体で見ると、外国人労働者数は257万1,037人(2025年10月末時点)。前年から26万8,450人増え、13年連続で過去最多を更新しています(出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」)。

建設業の増加率22.7%は、全産業平均を大きく上回るペースです。つまり建設業は、日本でもっとも急速に多国籍化が進んでいる産業のひとつということになります。

どこの国の人が多いの?

建設業ではベトナム出身者が約7万人で最多。次いでインドネシアが約3万7,000人で、前年比55.5%増という勢いで増えています(出典:厚生労働省、総合資格navi)。

インドネシアは建設業内のシェアを1年で4.3ポイントも伸ばしました。「ベトナム一強」から、本格的な多国籍化のフェーズに入ったと言えます。

日本全体では、ベトナムが60万5,906人(全体の23.6%)、中国が43万1,949人、フィリピンが26万869人の順です。現場で聞こえる言語は、これからますます多彩になっていきます。

特定技能って何?技能実習と何が違うの?

結論:技能実習は「技能を母国に持ち帰る国際貢献」が建前の制度、特定技能は「人手不足の産業で即戦力として働く」ための在留資格です。2019年に始まりました。

特定技能には1号と2号があり、2号になると在留期間の更新に上限がなく、家族の帯同も可能になります。国土交通省は建設分野での特定技能の受け入れ環境整備を進めており、「数年で帰る人材」から「長く一緒に働く仲間」へと位置づけが変わりつつあります(出典:国土交通省「建設分野における外国人材の受入れ」)。

つまりこれからの現場の多国籍化は、一時的なブームではなく、制度に裏打ちされた長期的な流れだということです。

なぜ建設業はここまで外国人が増えているの?

理由はシンプルで、深刻な人手不足です。建設技能者は高齢の世代が引退期を迎える一方、若い世代の入職が追いついていません。

一方で仕事の量は減りません。都市の再開発、災害からの復旧・復興、老朽インフラの更新。造るものも直すものも山積みです。

だからこそ国も業界も、外国人材を「一時的な穴埋め」ではなく「業界の構造を支える仲間」として迎える方向に舵を切っています。

多国籍現場で、20代の若手に何が求められるの?

ここがこの記事の本題です。現場の多国籍化が進むほど、価値が上がるのは「伝える力」を持った若手です。

具体的には、難しい専門用語をやさしい日本語に言い換える力。図や写真を使って作業手順を示す工夫。文化や宗教の違いを前提にしたコミュニケーション。こうしたスキルは、年齢や経験年数よりも柔軟さがものを言います。

施工管理(現場の工程・安全・品質を管理する仕事)は、いわば「現場の翻訳者」。多国籍チームの間に立って段取りを組める20代は、ベテランにはない武器を持っていることになります。

「やさしい日本語」が現場のスキルになるって本当?

本当です。「やさしい日本語」とは、難しい言葉を簡単な言い方に置き換えて、日本語に不慣れな人にも伝わるようにする工夫のこと。行政や防災の分野でも広く使われています。

たとえば「立入禁止」を「ここに 入らないで ください」と言い換える。「養生してください」を「シートで カバーして ください」と具体的に言う。たったこれだけで、現場の安全性は大きく変わります。

英語がペラペラである必要はありません。「相手に伝わるように工夫できる人」が、多国籍現場でいちばん頼られる存在になります。

英語や外国語は必須なの?

必須ではありません。現場の共通言語は基本的に日本語で、特定技能の在留資格には日本語の試験が組み込まれています。

求められるのは語学力よりも「伝わるように工夫する姿勢」。短い言葉で、具体的に、確認しながら話す。これは日本人同士の仕事でもそのまま生きるスキルです。

安全教育はどうなってるの?言葉の壁は大丈夫?

建設現場でいちばん大事なのは安全です。だからこそ各現場では、イラストやピクトグラム(絵で伝える標識)を使った多言語の安全表示、翻訳アプリの活用、母国語での安全資料の配布など、伝え方の工夫が積み重ねられています。

朝礼でその日の危険ポイントを共有するときも、「言ったつもり」で終わらせない仕組みづくりが進んでいます。安全教育の工夫はそのまま、現場全体のコミュニケーション力の底上げにつながっています。

こうしたノウハウを若いうちに吸収できるのが、いまの多国籍現場の隠れた価値です。

多国籍現場で築くキャリアは、どんなステップになるの?

一般的な流れはこうです。1年目は施工管理の補助として、写真整理・書類作成・安全確認を担当しながら現場の言葉を覚える。

2〜3年目には外国人技能者を含む職人さんたちと日常的にやり取りし、小さな工区の段取りを任されるようになる。並行して施工管理技士の資格取得を目指す。

5年目以降は、多国籍チームを動かす担当として現場の中核へ。このころには「外国人材と一緒に成果を出せる管理者」として、転職市場でも高く評価される人材になっています。

多国籍化は東京だけの話?地方の現場はどうなの?

地方にも確実に広がっています。人手不足は都市部より地方のほうが深刻な場合も多く、外国人材はすでに地方の現場を支える存在です。

つまり「多国籍チームで働くスキル」は、東京でも地方でも通用する、全国共通のスキルになるということです。働く場所の自由度という意味でも、身につけておいて損はありません。

未経験から多国籍現場のリーダーになれるの?

なれます。施工管理は未経験からの入職ルートが確立されている職種で、資格がなくても補助業務からスタートできます。

最初は写真整理や書類作成、現場の安全確認の補助から始まり、経験を積みながら施工管理技士の資格取得を目指すのが王道です。

そのキャリアの早い段階から外国人技能者と一緒に働く経験を積めるのは、実は今の20代だけの特権です。10年後、多国籍マネジメントの経験者と未経験者では、市場価値に大きな差がつきます。

年収はどうなの?多国籍現場の経験は収入につながる?

施工管理の年収水準は、もともと全職種平均より高めです。厚生労働省の職業情報サイトjob tagのデータでは、建築の施工管理は平均632.8万円、土木は603.9万円。国税庁調査の全職種平均(約460万円)を大きく上回ります(出典:厚生労働省「job tag」、CIC日本建設情報センター)。

そのうえで、外国人材の受け入れが拡大すれば、多国籍チームをまとめられる管理者の希少価値は上がっていきます。「現場経験+多文化マネジメント」は、給与交渉でも転職市場でも強いカードです。

将来性はどうなの?

外国人材の受け入れは今後も拡大が見込まれます。特定技能2号の対象拡大が示すとおり、国の方向性は「長期定着」です。

つまり「外国人と働けるか」ではなく「外国人材のチームをどうマネジメントするか」が問われる時代になります。その経験を20代のうちから積める業界は、実はそれほど多くありません。

よくある質問

Q. 外国人技能者が増えると、日本人の仕事は減らない?

A. 心配は不要です。建設業は人手不足が前提の業界で、外国人材の受け入れは「仕事の奪い合い」ではなく「現場を維持するための補強」です。むしろチームをまとめる管理側の日本人若手は、これまで以上に求められています。

Q. 文化や宗教の違いでトラブルにならない?

A. 配慮は必要です。たとえば食事や礼拝の習慣はあらかじめ知っておくべきポイントです。ただ、それを「面倒」と捉えるか「マネジメントスキルを磨く機会」と捉えるかで、キャリアの伸びは大きく変わります。

まとめ:多国籍化はピンチではなくチャンス

建設現場の多国籍化は、もう止まらない流れです。そしてそれは、若手にとって「経験の浅さ」を「柔軟さ」で逆転できるチャンスでもあります。

語学が堪能である必要はありません。相手に伝わるように工夫できる人が、これからの現場の中心になっていきます。

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